インドネシアのスパ

スパの語源は「流れ出す」という意味を持つラテン語の“spagere”に由来し、その歴史は数千年前のエジプト、ギリシャ、ローマ時代までさかのぼります。たくさんの人が一緒に湯船につかるという風習こそすたれましたが、サウナで汗を流し、冷水に浸かってアルコール分を体外に流れ出させる、というスタイルは今でも変わっていません。

スパではあまり過激なことはせず、オイルを使用したマッサージや垢すりが主流で、老廃物を取り除き体を休養させることによって、健康を増進し免疫性を高めていく効果を持っています。

アロマテラピー

アロマテラピーは、バラ、レモン、ラベンダー、ペパーミントなど香りのよいエッセンシャルオイルを使用して体の手入れをしながら心身の疲れをほぐし、リラックスへ導いていきます。オイルは植物、花、樹木、果実などから抽出された芳香液で、それぞれ治癒や精神、肉体に対する効果があることが実証されており、肌にすりこんだり、直接吸引したり、さまざま方法で用いられます。

近年では、代替医療分野でも注目を浴びており、特に鎮痛目的としてクリニックや病院でも幅広く利用されています。

写真:アロマテラピー

アーユルヴェーダ

アーユルヴェーダはサンスクリット語で「生命科学」や「長寿法」をあらわす言葉。心身一体的アプローチをとることにより人の五感を刺激し、薬草と栄養、マッサージ、ヨガ、アロマテラピー、カラー&ミュージックテラピー、マントラ瞑想を組み合わせて、自然のままの完璧なバランスを回復させる施術法です。

インドで5,000年以上の昔から続く自然体系を利用した伝統的な医療に基づくもので、体と精神の調和を回復することにで健康を回復し、人間がもともと持つ自然治癒力を高めます。

写真:アーユルヴェーダ

ボディートリートメント

ボディートリートメントは体の皮膚を清潔にし、肌の角質を除去して肌にみずみずしさを与える全身マッサージ。足のマッサージからボディースクラブ、アロマテラピー・マッサージ、ボディマスク、薬草湯およびボディーウォッシュまでまさに全身美容です。

全工程の中で一番よく知られているのがボディースクラブ。シーソルト(海塩)を使ってシーツと薄いプラスチックシートでカバーされたテーブルの上でやさしくマッサージをし、肌角質を除去、皮膚を滑らかに若返らせます。

写真:ボディートリートメント

フェイシャル・美顔術

マッサージの次に人気のあるスパ・トリートメント。不要となった肌細胞を浄化し、肌の角質を除去するスキントリートメントです。洗顔、肌分析、角質除去、マッサージ、ブラックヘッドおよび不純物の摘出の順番で美顔術が施され、最後に乾燥肌や油性肌などそれぞれの肌体質にあった化粧水などでトリートメントします。

施術後は滑らかでみずみずしい肌を実感。月に1度の割合で美顔術を受けると効果的だと言われています。

写真:フェイシャル・美顔術

マッサージ

体を揉みほぐすことで筋肉をリラックスさせ、体の緊張を解き、血液の循環を促進する効果をもたらすのがマッサージで、これは「触れること」を意味するギリシャ語の“masso”に由来しています。特に、関節炎、坐骨神経痛などの苦痛を軽減する助けになり、肉体と精神のバランスを維持しやすくなります。

マッサージにはいろんな種類がありますが、ジャカルタでは筋肉の表面層を時間をかけて揉みほぐすスウェーデン式と香りを加えたココナッツオイルを体にすりこんでマッサージするインドネシア式の2つが最も人気です。

写真:マッサージ

リフレクソロジー

リフレクソロジーは、体の各神経組織が手足と結びついているという考えに着目し、手足のツボを加圧することより、体の疲れを癒しリラックスさせるマッサージ法です。その歴史は古代エジプト、インド、および中国にまでさかのぼり、体の健康のバランスを回復をサポートします。

特に、背中の痛み、偏頭痛、不妊症、関節炎、不眠症、スポーツによるケガなどに効果的であることが実証されており、ジャカルタの大半のスパでは、足のリフレクソロジーが行われています。

写真:リフレクソロジー